私は大江春泥の行衛を探すことが、あんなに難しかろうとは、まるで予想していなかったのだ。
大江春泥は彼の手紙にもある通り今から四年ばかり前、商売違いの畑から突如として現われた探偵小説家であった。
彼が処女作を発表すると、当時日本人の書いた探偵小説というものが殆どなかった読書界は、物珍らしさに非常な喝采を送った。
私は大江春泥の行衛を探すことが、あんなに難しかろうとは、まるで予想していなかったのだ。
大江春泥は彼の手紙にもある通り今から四年ばかり前、商売違いの畑から突如として現われた探偵小説家であった。
彼が処女作を発表すると、当時日本人の書いた探偵小説というものが殆どなかった読書界は、物珍らしさに非常な喝采を送った。