それは一つ一つ、血みどろで、隠険で、邪悪で、一読肌に粟を生じる体の、無気味ないまわしいものばかりであったが、それが却って読者を惹きつける魅力となり、彼の人気は仲々衰えなかった。
私も殆ど彼と同時位に、従来の少年少女小説から探偵小説の方へ鞍替えしたのであったが、そして人の少い探偵小説界では、相当名前を知られる様になったのであるが、大江春泥と私とは、作風が正反対と云ってもいい程違っていた。
彼の作風が暗く、病的で、ネチネチしていたに反して、私のは明るく、常識的であった。
それは一つ一つ、血みどろで、隠険で、邪悪で、一読肌に粟を生じる体の、無気味ないまわしいものばかりであったが、それが却って読者を惹きつける魅力となり、彼の人気は仲々衰えなかった。
私も殆ど彼と同時位に、従来の少年少女小説から探偵小説の方へ鞍替えしたのであったが、そして人の少い探偵小説界では、相当名前を知られる様になったのであるが、大江春泥と私とは、作風が正反対と云ってもいい程違っていた。
彼の作風が暗く、病的で、ネチネチしていたに反して、私のは明るく、常識的であった。