折角訪ねても逢ってはくれず、居留守を使って置いて、あとから手紙で、「私は人嫌いだから、用件は手紙で申送ってくれ」という詫状が来たりするので、大抵の記者はへこたれてしまい、春泥に会って話をしたものは、ほんの数える程しかなかった。
小説家の奇癖には慣れっこになっている雑誌記者も、春泥の人嫌いを持余していた。
併しよくしたもので、春泥の細君というのが、仲々の賢夫人で、本田は原稿の交渉や催促なども、この細君を通じてやることが多かった。
折角訪ねても逢ってはくれず、居留守を使って置いて、あとから手紙で、「私は人嫌いだから、用件は手紙で申送ってくれ」という詫状が来たりするので、大抵の記者はへこたれてしまい、春泥に会って話をしたものは、ほんの数える程しかなかった。
小説家の奇癖には慣れっこになっている雑誌記者も、春泥の人嫌いを持余していた。
併しよくしたもので、春泥の細君というのが、仲々の賢夫人で、本田は原稿の交渉や催促なども、この細君を通じてやることが多かった。