私はそこに投込んである椅子のこわれを足場にして、下におり、内部から物置きの戸を開けて見たが、その戸には錠前がなくて、訳もなく開いた。
そのすぐ外には、人の背よりは少し高いコンクリートの塀があった。
恐らく大江春泥は、人通りのなくなった頃を見はからって、この塀をのり越え、(塀の上には前にも云った様にガラスの破片が植えつけてあったけれど、計画的な侵入者にはそんなものは問題ではないのだ)今の錠前のない物置から、屋根裏へ忍び込んだものであろう。
私はそこに投込んである椅子のこわれを足場にして、下におり、内部から物置きの戸を開けて見たが、その戸には錠前がなくて、訳もなく開いた。
そのすぐ外には、人の背よりは少し高いコンクリートの塀があった。
恐らく大江春泥は、人通りのなくなった頃を見はからって、この塀をのり越え、(塀の上には前にも云った様にガラスの破片が植えつけてあったけれど、計画的な侵入者にはそんなものは問題ではないのだ)今の錠前のない物置から、屋根裏へ忍び込んだものであろう。