「昨夜は十二時頃、ベッドに入ったのは入ったのですけれど、主人が帰らないものですから、心配で心配で、それに天井の高い洋室にたった一人でやすんでいますのが、怖くなって来て、妙に部屋の隅々が眺められるのです。
窓のブラインドが、一つ丈けおり切っていないで、一尺ばかり下があいているので、そこから真暗な外の見えているのが、もう怖くって、怖いと思えば、余計その方へ眼が行って、しまいには、そこのガラスの向うに、ボンヤリ人の顔が見えて来るじゃありませんか」
「幻影じゃなかったのですか」
「昨夜は十二時頃、ベッドに入ったのは入ったのですけれど、主人が帰らないものですから、心配で心配で、それに天井の高い洋室にたった一人でやすんでいますのが、怖くなって来て、妙に部屋の隅々が眺められるのです。
窓のブラインドが、一つ丈けおり切っていないで、一尺ばかり下があいているので、そこから真暗な外の見えているのが、もう怖くって、怖いと思えば、余計その方へ眼が行って、しまいには、そこのガラスの向うに、ボンヤリ人の顔が見えて来るじゃありませんか」
「幻影じゃなかったのですか」