そのよく太った肩の向うに、ハンドルに掛けた両手が、チロチロと動いているのだが、武骨な手先に似合わしからぬ上等の手袋が被さっている。
しかもそれが時候はずれの冬物なので、一入私の目を惹いたのでもあろうが、それよりも、その手袋のホックの飾釦……私はやっとこの時になって悟ることが出来た。
嘗つて私が小山田家の天井裏で拾った、金属の丸いものは、手袋の飾釦に外ならぬのであった。
そのよく太った肩の向うに、ハンドルに掛けた両手が、チロチロと動いているのだが、武骨な手先に似合わしからぬ上等の手袋が被さっている。
しかもそれが時候はずれの冬物なので、一入私の目を惹いたのでもあろうが、それよりも、その手袋のホックの飾釦……私はやっとこの時になって悟ることが出来た。
嘗つて私が小山田家の天井裏で拾った、金属の丸いものは、手袋の飾釦に外ならぬのであった。