嘗つて私が小山田家の天井裏で拾った、金属の丸いものは、手袋の飾釦に外ならぬのであった。
私はあの金属のことを糸崎検事にも一寸話はしたのだったが、丁度そこに持合せていなかったし、それに、犯人は大江春泥と明かに目星がついていたので、検事も私も遺留品なんか問題にせず、あの品は今でも私の冬服のチョッキのポケットに入っている筈なのだ。
あれが手袋の飾釦であろうとは、まるで思いも及ばなかった。
嘗つて私が小山田家の天井裏で拾った、金属の丸いものは、手袋の飾釦に外ならぬのであった。
私はあの金属のことを糸崎検事にも一寸話はしたのだったが、丁度そこに持合せていなかったし、それに、犯人は大江春泥と明かに目星がついていたので、検事も私も遺留品なんか問題にせず、あの品は今でも私の冬服のチョッキのポケットに入っている筈なのだ。
あれが手袋の飾釦であろうとは、まるで思いも及ばなかった。