あなたは多分、三月十七日私が天井裏の探険をした翌日から、静子は隙見をされぬ様、洋館の二階へ寝室を移したことを御記憶でありましょう。
それには静子がどれ程巧みに夫を説いたか、六郎氏がどうしてその意見に従う気になったかは明瞭でありませんけれど、兎も角、その日から六郎氏は天井の隙見が出来なくなってしまったのです。
併し、想像をたくましくするならば、六郎氏は其頃は、もう天井の隙見にもやや飽きが来ていたのかも知れません。
あなたは多分、三月十七日私が天井裏の探険をした翌日から、静子は隙見をされぬ様、洋館の二階へ寝室を移したことを御記憶でありましょう。
それには静子がどれ程巧みに夫を説いたか、六郎氏がどうしてその意見に従う気になったかは明瞭でありませんけれど、兎も角、その日から六郎氏は天井の隙見が出来なくなってしまったのです。
併し、想像をたくましくするならば、六郎氏は其頃は、もう天井の隙見にもやや飽きが来ていたのかも知れません。