私は最初、隅田川の流れというものに思い当った時から、死体が投込まれた現場に止っていたと考えるよりは、上流から漂って来たと解釈する方が、より自然だとは気づいていました。
そして、小山田家の洋館の外はすぐ隅田川であり、そこは吾妻橋よりも上流に当ることをも知っていました。
それ故、若しかしたら、六郎氏がそこの窓から落ちたのではないかと、考えたことは考えたのですが、彼の死因が水死ではなくて、背中の突傷だったものですから、私は長い間迷わなければなりませんでした。
私は最初、隅田川の流れというものに思い当った時から、死体が投込まれた現場に止っていたと考えるよりは、上流から漂って来たと解釈する方が、より自然だとは気づいていました。
そして、小山田家の洋館の外はすぐ隅田川であり、そこは吾妻橋よりも上流に当ることをも知っていました。
それ故、若しかしたら、六郎氏がそこの窓から落ちたのではないかと、考えたことは考えたのですが、彼の死因が水死ではなくて、背中の突傷だったものですから、私は長い間迷わなければなりませんでした。