私は六郎氏を疑ってからも二度も静子を訪ねて、家宅捜索みたいなことをやっていながら、実はまだ彼女には何も知らせてはなかったのだ。
当時静子の身辺には、六郎氏の遺産処分につき、毎日の様に親族の者が寄り集って、色々面倒な問題が起っているらしかったが、殆ど孤立状態の静子は、余計私をたよりにして、私が訪問すれば、大騒ぎをして歓迎してくれるのだった。
私は例によって、静子の居間に通されると、甚だ唐突に、
私は六郎氏を疑ってからも二度も静子を訪ねて、家宅捜索みたいなことをやっていながら、実はまだ彼女には何も知らせてはなかったのだ。
当時静子の身辺には、六郎氏の遺産処分につき、毎日の様に親族の者が寄り集って、色々面倒な問題が起っているらしかったが、殆ど孤立状態の静子は、余計私をたよりにして、私が訪問すれば、大騒ぎをして歓迎してくれるのだった。
私は例によって、静子の居間に通されると、甚だ唐突に、