そして、広い世間には、もっともっと、郵便脚夫の十層倍も不幸な家庭が、沢山あることであろう。
そんなことを、取止めもなく話合っている内に、短い秋の日がもう暮れ初めたのである。
青かった空が薄墨色になり、近所の家々には白茶けた燈火が点じられ、そうして土の上に腰をおろしているのが、妙にうそ寒くなって来た。
そして、広い世間には、もっともっと、郵便脚夫の十層倍も不幸な家庭が、沢山あることであろう。
そんなことを、取止めもなく話合っている内に、短い秋の日がもう暮れ初めたのである。
青かった空が薄墨色になり、近所の家々には白茶けた燈火が点じられ、そうして土の上に腰をおろしているのが、妙にうそ寒くなって来た。