一間ばかり向うの草の中で、何の虫だか、妙にさえた音で鳴きしきっていた。
私は、堅くなってあの植物を探した。
それは、あたりの低い雑草の中に、化物の様に太い茎と、厚ぼったい丸い葉を、ヌッとつき出しているので、すぐに分ったが、見ると、その一本の茎が、半ばからポッキリ折り取られて、まるで片腕なくした不具者の様に、変に淋しい姿をしているのだ。
一間ばかり向うの草の中で、何の虫だか、妙にさえた音で鳴きしきっていた。
私は、堅くなってあの植物を探した。
それは、あたりの低い雑草の中に、化物の様に太い茎と、厚ぼったい丸い葉を、ヌッとつき出しているので、すぐに分ったが、見ると、その一本の茎が、半ばからポッキリ折り取られて、まるで片腕なくした不具者の様に、変に淋しい姿をしているのだ。