私は息を殺して、一段一段と音のせぬ様に注意しながら、やっとのことで梯子の上まで昇り、ソッと落し戸を押し試みて見ましたが、門野の用心深いことには、上から締りをして、開かぬ様になっているではございませんか。
ただ御本を読むのなら、何も錠まで卸さなくてもと、そんな一寸したことまでが、気懸りの種になるのでございます。
どうしようかしら。
私は息を殺して、一段一段と音のせぬ様に注意しながら、やっとのことで梯子の上まで昇り、ソッと落し戸を押し試みて見ましたが、門野の用心深いことには、上から締りをして、開かぬ様になっているではございませんか。
ただ御本を読むのなら、何も錠まで卸さなくてもと、そんな一寸したことまでが、気懸りの種になるのでございます。
どうしようかしら。