一年三百六十五日、手垢で光った十三匹の木馬と、クッションの利かなくなった五台の自動車と、三台の三輪車と、背広服の監督さんと、二人の女切符切りと、それが、廻り舞台の様な板の台の上でうまずたゆまず廻っている。
すると、嬢っちゃんや坊ちゃんが、お父さんやお母さんの手を引っぱって、大人は自動車、子供は木馬、赤ちゃんは三輪車そして、五分間のピクニックをば、何とまあ楽し相に乗り廻していることか。
藪入りの小僧さん、学校帰りの腕白、中には色気盛りの若い衆までが「ここはお国を何百里」と、喜び勇んで、お馬の背中で躍るのだ。