だから若者のつもりでは、角袖の眼をくらまそうとして、さも平気らしく、そばのお冬に声をかけて見たり、はては、からかったりしているのが、格二郎には一層腹立たしくて、悲しくて、それに又、あのお冬奴、いい気になって、いくらか嬉しそうにさえして、からかわれている様子はない。
ああ、俺は、どこに取柄があってあんな恥知らずの、貧乏娘と仲よしになったのだろう。
馬鹿奴、馬鹿奴、お前は、あのすべた奴に、若し出来れば、七円何十銭のショールを買ってやろうとさえしたではないか。
だから若者のつもりでは、角袖の眼をくらまそうとして、さも平気らしく、そばのお冬に声をかけて見たり、はては、からかったりしているのが、格二郎には一層腹立たしくて、悲しくて、それに又、あのお冬奴、いい気になって、いくらか嬉しそうにさえして、からかわれている様子はない。
ああ、俺は、どこに取柄があってあんな恥知らずの、貧乏娘と仲よしになったのだろう。
馬鹿奴、馬鹿奴、お前は、あのすべた奴に、若し出来れば、七円何十銭のショールを買ってやろうとさえしたではないか。