すると彼は、やっと安心した様に、私の隣の僅ばかりのベンチの空間を目がけて近づいて来るのです。
そうした連中の中では、私の風体は、古ぼけた銘仙かなんか着ていて、おかしな云い方ですがいくらか立勝って見えたでしょうし、決して外の人達の様に険悪ではなかったのですから、それが彼を安心させたと見えます。
それとも、これはあとになって思い当ったことですが、彼は最初から私の顔に気がついていたのかも知れません。
すると彼は、やっと安心した様に、私の隣の僅ばかりのベンチの空間を目がけて近づいて来るのです。
そうした連中の中では、私の風体は、古ぼけた銘仙かなんか着ていて、おかしな云い方ですがいくらか立勝って見えたでしょうし、決して外の人達の様に険悪ではなかったのですから、それが彼を安心させたと見えます。
それとも、これはあとになって思い当ったことですが、彼は最初から私の顔に気がついていたのかも知れません。