どうも私の癖で、お話が長くなっていけませんな、で、その男は私の隣へ腰をかけると、袂から敷島の袋を出して、煙草を喫い始めましたのですが、そうしている内に、段々、変な予感みたいなものが、私を襲って来るのです。
妙だなと思って、気をつけて見ると、男が煙草をふかしながら、横の方から、ジロジロと私を眺めている、その眺め方が決して気まぐれでなく、何とやら意味ありげなんですね。
相手が病身らしいおとなし相な男なので、気味が悪いよりは、好奇心の方が勝ち、私はそれとなく彼の挙動に注意しながら、じっとしていました。