一応は、この書翰集全体を、私の手で普通の物語体に書き改めることを考えて見たけれど、それは、事件の真実性を薄めるばかりでなく、却って物語の興味をそぐ虞れがあった。
それ程、この書翰集は巧みに書かれていたと云えるのだ。
そこで私は、私の買取った二冊の記録を、殆ど加筆しないでそのまま発表する決心をした。
一応は、この書翰集全体を、私の手で普通の物語体に書き改めることを考えて見たけれど、それは、事件の真実性を薄めるばかりでなく、却って物語の興味をそぐ虞れがあった。
それ程、この書翰集は巧みに書かれていたと云えるのだ。
そこで私は、私の買取った二冊の記録を、殆ど加筆しないでそのまま発表する決心をした。