それ丈けでも何となく気違いじみた、お化けめいた感じなのに、その不気味な令嬢が美しい未亡人の裸体殺人事件の現場に出入りしたというのだから、これが人々の好奇心を唆らない訳がなかった。
仮令直接の犯人ではないとしても、この娘こそ怪しいのだと考えないではいられなかった。
綿貫検事は、未亡人の実兄や女中を捉えて、二人の人物に心当りはないかと尋ねたが、洋服の紳士の方は余り漠然としていて見当がつかぬし、矢絣の娘の方は、そんな突拍子もない風体の女は全く知らない、噂を聞いたことすらないとの答えであった。
それ丈けでも何となく気違いじみた、お化けめいた感じなのに、その不気味な令嬢が美しい未亡人の裸体殺人事件の現場に出入りしたというのだから、これが人々の好奇心を唆らない訳がなかった。
仮令直接の犯人ではないとしても、この娘こそ怪しいのだと考えないではいられなかった。
綿貫検事は、未亡人の実兄や女中を捉えて、二人の人物に心当りはないかと尋ねたが、洋服の紳士の方は余り漠然としていて見当がつかぬし、矢絣の娘の方は、そんな突拍子もない風体の女は全く知らない、噂を聞いたことすらないとの答えであった。