一丁計り向うから、線路の土手に沿って、雑草の中を見え隠れに、なる程又毛色の違う奴が歩いて来る。
チラチラと草に隠れて、全身を見ることが出来ぬ為、非常に大きな動物の様にも、又、犬ではないもっと別な生物の様にも感じられて、ひどく不気味である。
道はとっくに部落を出離れているので、あたりは人気もない山の中、狭い草原を挟んで、両側から迫る黒い森、刃物の様に光る二本の鉄路、遙かに見えるトンネルの口、薄暗くシーンと静まり返った、夢の中の景色だ。
一丁計り向うから、線路の土手に沿って、雑草の中を見え隠れに、なる程又毛色の違う奴が歩いて来る。
チラチラと草に隠れて、全身を見ることが出来ぬ為、非常に大きな動物の様にも、又、犬ではないもっと別な生物の様にも感じられて、ひどく不気味である。
道はとっくに部落を出離れているので、あたりは人気もない山の中、狭い草原を挟んで、両側から迫る黒い森、刃物の様に光る二本の鉄路、遙かに見えるトンネルの口、薄暗くシーンと静まり返った、夢の中の景色だ。