道はとっくに部落を出離れているので、あたりは人気もない山の中、狭い草原を挟んで、両側から迫る黒い森、刃物の様に光る二本の鉄路、遙かに見えるトンネルの口、薄暗くシーンと静まり返った、夢の中の景色だ。
その叢を、ゴソゴソと近づいて来る妖犬の姿。
「オイ、あいつ何だか銜えているぜ。
道はとっくに部落を出離れているので、あたりは人気もない山の中、狭い草原を挟んで、両側から迫る黒い森、刃物の様に光る二本の鉄路、遙かに見えるトンネルの口、薄暗くシーンと静まり返った、夢の中の景色だ。
その叢を、ゴソゴソと近づいて来る妖犬の姿。
「オイ、あいつ何だか銜えているぜ。