彼は首も動かさず、尾も振らず、ただ白い塊のまま垣根にこびりついてるだけであった。
私は一カ月ばかり会わないうちに、彼がもう主人の声を忘れてしまったものと思って、微かな哀愁を感ぜずにはいられなかった。
まだ秋の始めなので、どこの間の雨戸も締められずに、星の光が明け放たれた家の中からよく見られる晩であった。
彼は首も動かさず、尾も振らず、ただ白い塊のまま垣根にこびりついてるだけであった。
私は一カ月ばかり会わないうちに、彼がもう主人の声を忘れてしまったものと思って、微かな哀愁を感ぜずにはいられなかった。
まだ秋の始めなので、どこの間の雨戸も締められずに、星の光が明け放たれた家の中からよく見られる晩であった。