夏子は気味悪そうに、浴槽の片隅の一物を指さしていたが、それと同じ湯につかっているのに耐えられなくなったのか、思い切った様に、そのものを掴んで、浴槽の外へ放り出した。
その刹那、夏子の手が三本になった。
五つに分れた指が、都合十五本、それが八つの鏡に反射して、無数の手首となって躍った。
夏子は気味悪そうに、浴槽の片隅の一物を指さしていたが、それと同じ湯につかっているのに耐えられなくなったのか、思い切った様に、そのものを掴んで、浴槽の外へ放り出した。
その刹那、夏子の手が三本になった。
五つに分れた指が、都合十五本、それが八つの鏡に反射して、無数の手首となって躍った。