そうやって、インバネスの片袖から突出した肘を窓枠に乗せ、移り行く窓の外の景色をうっとりと眺め乍ら、物凄い怪鳥の詩を口誦んでいる彼の様子が、私には何かしらひどく神秘的に見えたものだ。
三時間ばかりの後、汽車はA山麓の停車場に着いた。
何の前触れもしてなかったことだし、停車場には勿論誰も出迎えに来てはいなかったので、私達は直駅前の俥に乗ってホテルに向った。
そうやって、インバネスの片袖から突出した肘を窓枠に乗せ、移り行く窓の外の景色をうっとりと眺め乍ら、物凄い怪鳥の詩を口誦んでいる彼の様子が、私には何かしらひどく神秘的に見えたものだ。
三時間ばかりの後、汽車はA山麓の停車場に着いた。
何の前触れもしてなかったことだし、停車場には勿論誰も出迎えに来てはいなかったので、私達は直駅前の俥に乗ってホテルに向った。