江戸川乱歩 『目羅博士の不思議な犯罪』 まだ門が閉った訳でもないのに、場内はガランとして、人気もない有様だ。 私は猿の檻の前に、ぼんやり佇んで、つい今しがたまで雑沓していた、園内の異様な静けさを楽しんでいた。 猿共も、からかって呉れる対手がなくなった為か、ひっそりと、淋しそうにしている。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア