江戸川乱歩 『妖虫』 叢の中に、真黒な怪物が蹲ってでもいる様に、和風の平屋が建っていたが、内部に人のいる様子もなく、物音は勿論、一点の光も見えなかった。 相川青年は、叢にしゃがんで、身体で覆い隠す様にして、ライターをつけ、その光で腕時計を見た。 十一時四十分だ。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア