どんなに怖くても入浴だけは一人でなければいやであった。
それに浴室のガラス窓には、すっかり鉄格子がはめてあったし、壁一重向うの焚き口には女中がいるのだし、窓の外は少しの空地を隔てて、高い塀が厳重に建てめぐらしてあったので、殆ど不安を感じることはないのだ。
珠子は、白タイル張りの浴槽の縁に、断髪の頭をもたせかけて、足を伸ばしてグッタリとなっていた。
どんなに怖くても入浴だけは一人でなければいやであった。
それに浴室のガラス窓には、すっかり鉄格子がはめてあったし、壁一重向うの焚き口には女中がいるのだし、窓の外は少しの空地を隔てて、高い塀が厳重に建てめぐらしてあったので、殆ど不安を感じることはないのだ。
珠子は、白タイル張りの浴槽の縁に、断髪の頭をもたせかけて、足を伸ばしてグッタリとなっていた。