珠子の身体に近寄りかけて、何ぜかハッと飛びのいた殿村夫人が、真蒼になって指さすものを見ると、守青年も書生も、ギョッと立ちすくんでしまった。
俯伏しになった珠子の、美しい背中に、ポッツリと赤い斑点があった。
最初は、それが珠子を殺した傷口かと思われたが、よく見ると、血ではなくて、血よりももっと恐ろしい、一匹の真赤な虫であった。
珠子の身体に近寄りかけて、何ぜかハッと飛びのいた殿村夫人が、真蒼になって指さすものを見ると、守青年も書生も、ギョッと立ちすくんでしまった。
俯伏しになった珠子の、美しい背中に、ポッツリと赤い斑点があった。
最初は、それが珠子を殺した傷口かと思われたが、よく見ると、血ではなくて、血よりももっと恐ろしい、一匹の真赤な虫であった。