行って見ると、珠子には別状なく、却って彼女の方で、父と家庭教師のただならぬ気色を怪んだ程であったが、操一氏はそのまま落ちついている気にはなれなかった。
彼は娘の部屋を出ると、書生や女中を呼び集めて、家中の電燈をつけさせ、あるだけの提灯に火を入れて、縁側や、庭園の要所要所へかけ並べ、その間を、手分けをして巡廻させることにした。
だが、六人の召使が邸内の隅から隅を見廻っても、怪しい人影はどこにもなかった。
行って見ると、珠子には別状なく、却って彼女の方で、父と家庭教師のただならぬ気色を怪んだ程であったが、操一氏はそのまま落ちついている気にはなれなかった。
彼は娘の部屋を出ると、書生や女中を呼び集めて、家中の電燈をつけさせ、あるだけの提灯に火を入れて、縁側や、庭園の要所要所へかけ並べ、その間を、手分けをして巡廻させることにした。
だが、六人の召使が邸内の隅から隅を見廻っても、怪しい人影はどこにもなかった。