七つ道具さえあれば、三笠龍介の字引きに『不可能』という字はない訳じゃて、ハハハ……」
守が命ぜられるままに、懐中電燈を持って、天井の陥穽の蓋を照らしていると、老探偵は、支那の大道手品師の様な恰好で、銀の竿をあやつり、巧みにそこの留金を廻して、蝶番の板を開いてしまった。
それから、竿の先に絹糸の繩梯子の鈎を引かけると、又もや無類の器用さで、その鈎を天井の陥穽の縁へシッカリ喰い込ませた。
七つ道具さえあれば、三笠龍介の字引きに『不可能』という字はない訳じゃて、ハハハ……」
守が命ぜられるままに、懐中電燈を持って、天井の陥穽の蓋を照らしていると、老探偵は、支那の大道手品師の様な恰好で、銀の竿をあやつり、巧みにそこの留金を廻して、蝶番の板を開いてしまった。
それから、竿の先に絹糸の繩梯子の鈎を引かけると、又もや無類の器用さで、その鈎を天井の陥穽の縁へシッカリ喰い込ませた。