「サア、愈々穴蔵におさらばだ。
わしが先に昇って様子を見るから、君はあとから来給え」
繩梯子と云っても、三笠氏のは普通の梯子型ではなくて、一尺置き程に、金属の環を結びつけて足がかりとした、一本の紐に過ぎないのだから、昇るのにもコツがあって、なかなかむずかしいのだが、老探偵は一匹の猿の様に、スルスルと、見事に昇って行った。
「サア、愈々穴蔵におさらばだ。
わしが先に昇って様子を見るから、君はあとから来給え」
繩梯子と云っても、三笠氏のは普通の梯子型ではなくて、一尺置き程に、金属の環を結びつけて足がかりとした、一本の紐に過ぎないのだから、昇るのにもコツがあって、なかなかむずかしいのだが、老探偵は一匹の猿の様に、スルスルと、見事に昇って行った。