暗さは暗し、まさか小道具の岩が這い出そうなどと、常識では想像も出来ない事柄なので、それがいつの間にか竹藪の根元を離れて、老探偵の背後に位置を換えてしまったのを、絶えて知るものもなかった。
高さ三尺、径二尺程の、小さな張りぼての岩は、今や三笠探偵の足もとにくッつく程接近していた。
そして、オオ、実に驚くべきことには、そのてっぺんの貼紙を押し破って、ニョッキリと、人間の腕が現われたではないか。
暗さは暗し、まさか小道具の岩が這い出そうなどと、常識では想像も出来ない事柄なので、それがいつの間にか竹藪の根元を離れて、老探偵の背後に位置を換えてしまったのを、絶えて知るものもなかった。
高さ三尺、径二尺程の、小さな張りぼての岩は、今や三笠探偵の足もとにくッつく程接近していた。
そして、オオ、実に驚くべきことには、そのてっぺんの貼紙を押し破って、ニョッキリと、人間の腕が現われたではないか。