それと殆ど時を同じうして、陸上では、木挽町の裏通りに、似た様な騒ぎが起っていた。
ある料理店の勝手口に、黒く塗った大型の塵芥箱が据えてある。
一人の老ルンペンが、犬の様にその箱の中へ首を突込んで、屑問屋へ持込めそうな代物を猟っていたが、ジメジメしたごもくの中から、ニョッキリと現われたのが、やっぱり蝋細工の一本の腕であった。
それと殆ど時を同じうして、陸上では、木挽町の裏通りに、似た様な騒ぎが起っていた。
ある料理店の勝手口に、黒く塗った大型の塵芥箱が据えてある。
一人の老ルンペンが、犬の様にその箱の中へ首を突込んで、屑問屋へ持込めそうな代物を猟っていたが、ジメジメしたごもくの中から、ニョッキリと現われたのが、やっぱり蝋細工の一本の腕であった。