一人の老ルンペンが、犬の様にその箱の中へ首を突込んで、屑問屋へ持込めそうな代物を猟っていたが、ジメジメしたごもくの中から、ニョッキリと現われたのが、やっぱり蝋細工の一本の腕であった。
ルンペンは、船頭の場合とは違って、目に見るよりも先に、指で触ったものだから、その手触りで、蝋細工だということがすぐ分った。
「だが、なんてマアよく出来た蝋細工だろう」
一人の老ルンペンが、犬の様にその箱の中へ首を突込んで、屑問屋へ持込めそうな代物を猟っていたが、ジメジメしたごもくの中から、ニョッキリと現われたのが、やっぱり蝋細工の一本の腕であった。
ルンペンは、船頭の場合とは違って、目に見るよりも先に、指で触ったものだから、その手触りで、蝋細工だということがすぐ分った。
「だが、なんてマアよく出来た蝋細工だろう」