ところが、実に不思議なことには、いくら見直しても、煙突の内部は、真黒な煤ばかりで、あるべき筈の娘の胴体は、何かの幻術でかき消しでもした様に、全く見えないのであった。
胴体は勿論、顔も、手も、なんにもなくて、ただ太腿からの両脚だけが、煙突の縁を支えにして、斜に突込んであるばかりであった。
ちょん切られた二本の、ムチムチとよく太った女の脚、――煙の立昇っている煙突のてっぺん、――見る限り何もない白い空。
ところが、実に不思議なことには、いくら見直しても、煙突の内部は、真黒な煤ばかりで、あるべき筈の娘の胴体は、何かの幻術でかき消しでもした様に、全く見えないのであった。
胴体は勿論、顔も、手も、なんにもなくて、ただ太腿からの両脚だけが、煙突の縁を支えにして、斜に突込んであるばかりであった。
ちょん切られた二本の、ムチムチとよく太った女の脚、――煙の立昇っている煙突のてっぺん、――見る限り何もない白い空。