夏目漱石 『硝子戸の中』 元日に込み合った私の座敷は、二日になって淋しいくらい静かであった。 私はその淋しい春の松の内に、こういう憐れな物語りを、その年賀の客から聞いたのである。 客は真面目な正直な人だったから、それを話すにも、ほとんど艶っぽい言葉を使わなかった。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア