琴野一郎君は、なんともいえない恐しい夢を見つづけていました。
その夢のおしまいには、真暗なところに一人ぼっちで立っていますと、帆船の舳についていた、あの木彫の怪物が、耳までさけた口をひらいて、一郎君にとびかかって来るのです。
そして、肩のところを、ガブッと食いついたものですから、「ワッ」と叫んだ拍子に、ふと目を開きますと、それは夢だったことがわかりましたが、ちょうど怪物が食いついた肩のへんを、誰かの大きな手が掴んでいるではありませんか。
琴野一郎君は、なんともいえない恐しい夢を見つづけていました。
その夢のおしまいには、真暗なところに一人ぼっちで立っていますと、帆船の舳についていた、あの木彫の怪物が、耳までさけた口をひらいて、一郎君にとびかかって来るのです。
そして、肩のところを、ガブッと食いついたものですから、「ワッ」と叫んだ拍子に、ふと目を開きますと、それは夢だったことがわかりましたが、ちょうど怪物が食いついた肩のへんを、誰かの大きな手が掴んでいるではありませんか。