暗い海をのぞいて見ますと、いかにも一艘のボートが、船尾につながれて、親舟の四五メートルうしろから、ガクンガクンと首を振るようにゆれながら、ついて来るのです。
風は静かで、波というほどの波もなく、空には砂をまいたような星の光、メナド港の方角を見れば、まだ港のともし火が、空の星とはちがった色で、チラチラと見えています。
さいわい、船の速度がにぶい上に、天候といい、港からそれほど遠くないことといい、おまけにボートまでそろっているのですから、こんなよい折がまたとあろうとは思われません。
暗い海をのぞいて見ますと、いかにも一艘のボートが、船尾につながれて、親舟の四五メートルうしろから、ガクンガクンと首を振るようにゆれながら、ついて来るのです。
風は静かで、波というほどの波もなく、空には砂をまいたような星の光、メナド港の方角を見れば、まだ港のともし火が、空の星とはちがった色で、チラチラと見えています。
さいわい、船の速度がにぶい上に、天候といい、港からそれほど遠くないことといい、おまけにボートまでそろっているのですから、こんなよい折がまたとあろうとは思われません。