やっとの思いで、ようやく上半身を起し、這うようにしてボートに近づき、二人の縄を解きはじめましたが、すると、うれしいことには、保君も哲雄君も、死んでしまっているのではないことがわかりました。
それから長い時間かかって、二人を砂の上に寝かせ、いろいろと介抱しているうちに、二人とも次々に目を開き、口をきき、とうとうまったく正気にかえることが出来たのです。
しばらくすると、抜けていた体の力もだんだん元に戻って、三人とも立って歩けるほどになりましたが、すると、まず気がついたのは、のどが焦げるようにかわいていることでした。