夢の国
子供はやっとの思いで岸に泳ぎつく、そこへ木のかげから、土人の女が駈け出して来て、なにか奇妙なさけび声をたてながら、子供をだきしめましたが、子供は岸にはい上ったまま気をうしなったものとみえて、グッタリとしています。
筏の上の三少年は、思いがけぬところに、妙な土人がいたものですから、もしや人食人種ではないかと、うすきみわるく感じましたが、土人の女が、気をうしなった子供を見て、おろおろしている様子が、いかにもかわいそうですし、その女の顔は、土人ながらどこかやさしいところがあって、まさか人食人種の妻とも考えられませんので、ともかく上陸して、その子供を介抱してやろうじゃないかと、相談をきめました。