でも、ほかの人には、一太郎君が頭の中で考えたすじみちはわからないものですから、いきなりむずかしい謎をといてみせますと、みんなびっくりしてしまい、それが評判になって、いつのまにか「智恵の一太郎」などと呼ばれるようになったわけです。
私はこれから、一太郎君がみんなを感心させたお話のうちから、皆さんの参考になりそうなのをえらんで、一つずつ書いて行くつもりですが、今度は最初のことですから、一太郎君がまだ五年生だったころの、ごくやさしいお話をいたしましょう。
みなさんのうちには、一太郎君よりも、もっともっと考えぶかい、智恵のすぐれた方もいらっしゃるでしょうが、でも、このお話は、そういう方にも、きっとおもしろいだろうと思います。