あとで啓ちゃんが話したところによりますと、啓ちゃんは今朝、みんなが雪投げをやっているころは、一人で竹馬にのって、そのへんの町を歩きまわったのですが、ちょうどこの横町の入口のところで、足袋のこはぜがはずれて、ぬげそうになったものですから、一度竹馬をおりて、それをなおして、そのまま十メートルほど竹馬をかかえて歩いてから、また乗って行ったのです。
大通りの方はたくさんの人の足あとで、雪がふみけされていたので、そのあとは残りませんでしたが、横町は誰も通っていなかったので、啓ちゃんが、たびをなおしてから歩いた足あとが、はっきり残ったわけです。
でも、もし啓ちゃんが、竹馬が下手でしたら、たぶん塀ぎわまで行って、塀にもたれて竹馬にのったでしょうから、雪の上にそのあとがついて、謎はもっと早くとけたのでしょう。