西洋館と云っても、アトリエか何かのお古と見えて、広間の外に小さな玄関と台所の様なものがついている切りで、その広間が、彼の書斎、居間、寝室、食堂を兼ねていたのだが、そこには、まるで古本屋の引越しみたいに書物の山々が築かれ、その間に、古ぼけた木製ベッドや、食卓や、雑多の食器や、罐詰や、蕎麦屋の岡持などが、滅茶苦茶に放り出してあった。
「椅子がこわれてしまって、一つきゃない。
マア、それにかけて下さい」
西洋館と云っても、アトリエか何かのお古と見えて、広間の外に小さな玄関と台所の様なものがついている切りで、その広間が、彼の書斎、居間、寝室、食堂を兼ねていたのだが、そこには、まるで古本屋の引越しみたいに書物の山々が築かれ、その間に、古ぼけた木製ベッドや、食卓や、雑多の食器や、罐詰や、蕎麦屋の岡持などが、滅茶苦茶に放り出してあった。
「椅子がこわれてしまって、一つきゃない。
マア、それにかけて下さい」