死体を運んでいる時にも、私は絶えずうしろの方にもののけの様な彼の気配を感じていた。
諸戸が殺人の行われた際、現場附近にいなかったことは明かなのだから、彼を疑うべき何等の理由もなかったのだけれど、それにしても、諸戸のこの異様な挙動は、一体何を意味したのであろうか。
それから、もう一つ記して置かねばならぬのは、さして意外な事でもないが、深山木を運んで彼の家に這入った時、たださえ乱雑な彼の居間が、まるで嵐のあとみたいに、滅茶苦茶に取散らされているのを発見したことである。
死体を運んでいる時にも、私は絶えずうしろの方にもののけの様な彼の気配を感じていた。
諸戸が殺人の行われた際、現場附近にいなかったことは明かなのだから、彼を疑うべき何等の理由もなかったのだけれど、それにしても、諸戸のこの異様な挙動は、一体何を意味したのであろうか。
それから、もう一つ記して置かねばならぬのは、さして意外な事でもないが、深山木を運んで彼の家に這入った時、たださえ乱雑な彼の居間が、まるで嵐のあとみたいに、滅茶苦茶に取散らされているのを発見したことである。