二つの場合というのは、深山木さんが人知れず自殺をしたと見るのが一つ、もう一つは、非常に恐ろしい想像だけれど、戯れていた子供の一人、あの十歳にも足らないあどけない子供の一人が、砂遊びにまぎれて、深山木さんを殺したという考えです。
子供は四人いたけれど、深山木さんを埋める為に、てんでんの方角から砂を集めることで夢中になっていたでしょうから、その中の一人が、外の子供に気づかれぬ様に、砂をかぶせる振りをして、隠し持ったナイフを深山木さんの胸にうち込むのはさして困難な仕事ではありません。
深山木さん自身も、相手が子供なので、ナイフを突刺されるまでは全く油断していたであろうし、突刺されてしまっては、もう声を立てる隙もなかったのでしょう。