第一に到着した人達が、友之助の死体を調べたり、庭内を念入りに捜索したりしている間に、やがて、裁判所や警視庁からも人が来て、私達は色々と質問を受けた。
止むなく凡ての事情を打開けると、其筋をさしおいて、要らぬおせっかいをするものでないと、ひどく叱りつけられたばかりか、其後度々呼出しを受けて、何人もの人に同じ答えを繰り返さねばならなかった。
云うまでもなく、私達の陳述によって、警察を通じて、鶯谷の曲馬団に変事が伝えられ、そこから死体引取りの人がやって来たが、曲馬団の方では、この事件の犯人については全く心当りがないとのことであった。