さて、破れた石膏像の中には、綿が一杯詰っていたが、綿を取りのけると、二冊の本が出て来た。
その一つは、思いもかけぬ木崎初代の実家の系図帳で、嘗つて彼女が私に預け、思い出して見ると、私が最初深山木を訪ねた時、彼に渡したままになっていたものである。
もう一つは、古い雑記帳様のもので、殆ど全頁、鉛筆書きの文字で埋まっていた。
さて、破れた石膏像の中には、綿が一杯詰っていたが、綿を取りのけると、二冊の本が出て来た。
その一つは、思いもかけぬ木崎初代の実家の系図帳で、嘗つて彼女が私に預け、思い出して見ると、私が最初深山木を訪ねた時、彼に渡したままになっていたものである。
もう一つは、古い雑記帳様のもので、殆ど全頁、鉛筆書きの文字で埋まっていた。