諸戸屋敷には幾つかの開かずの部屋があった。
土蔵は云うまでもなく、その外にも、入口の板戸に古風な錠前のかかった座敷があちこちに見えた。
諸戸の母親や男の召使などが、それとなく、絶えず私達の行動を見張っていたので、自由に家の中を歩き廻ることも出来なんだが、私はある時、廊下を間違った体に装って、ソッと奥の方へ踏み込んで行き、開かずの部屋のあることを確めることが出来た。
諸戸屋敷には幾つかの開かずの部屋があった。
土蔵は云うまでもなく、その外にも、入口の板戸に古風な錠前のかかった座敷があちこちに見えた。
諸戸の母親や男の召使などが、それとなく、絶えず私達の行動を見張っていたので、自由に家の中を歩き廻ることも出来なんだが、私はある時、廊下を間違った体に装って、ソッと奥の方へ踏み込んで行き、開かずの部屋のあることを確めることが出来た。