見つめていると、上部の断崖に魔物の目や鼻さえも想像されて来る。
都に生れ都に育った世間知らずの私には、この南海の一孤島は、余りにも奇怪なる別世界であった。
数える程しか人家のない離れ島、古城の様な諸戸屋敷、土蔵にとじ籠められた双生児、開かずの部屋に監禁された片輪者、人を呑む魔の淵の洞窟、凡てこれらのものは、都会の子には、奇怪なるお伽噺でしかなかったのだ。
見つめていると、上部の断崖に魔物の目や鼻さえも想像されて来る。
都に生れ都に育った世間知らずの私には、この南海の一孤島は、余りにも奇怪なる別世界であった。
数える程しか人家のない離れ島、古城の様な諸戸屋敷、土蔵にとじ籠められた双生児、開かずの部屋に監禁された片輪者、人を呑む魔の淵の洞窟、凡てこれらのものは、都会の子には、奇怪なるお伽噺でしかなかったのだ。