江戸川乱歩 『孤島の鬼』 小舟は凹凸の烈しい断崖に沿って、隠れたかと思うと、又切岸の彼方に現われて、段々魔の淵へ近づいて行った。 数丈の断崖は、真黒な壁の様で、その下を、おもちゃみたいな小舟が、あぶなげに進んで行く。 時たま海面を伝って、虫の鳴く様な櫓の音が聞えて来た。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア